概要

Cr(VI) に対する最終基準

• OSHA では、 Cr(VI) 暴露に対する基準を、一般業種 (26 CFR 1910.1026)、造船 (26 CFR 1915.1026)、建設 (26 CFR 1926.1126)、それぞれ別個に設けています。
  
• この 3 つの業種に対する OSHA の許容暴露限度 (PEL) は、8 時間加重平均 (TWA) で 1 ｍ3 あたり Cr(VI) 52 から 5 micrograms (µg) に下げられました。
• 20 名以上の従業員を持つ雇用者は、2006 年 11 月 27 日までに工学的制御を除き全ての要件を満足しなければなりません。
• 19 名以下の従業員を持つ雇用者は、2007 年 5 月 30 日までに工学的制御を除き全ての要件を満足しなければなりません。要件を満たす時期が 2006 年ではなく 2007 年である点にご注意ください。
• 雇用者は、だれでも工学的制御を 2010 年 5 月 31 日までに導入する必要があります。

OSHA は、この基準の修正版を発行しましたが、これは「合意書」と呼ばれ、金属関連および表面処理作業に適用されるものです。該当する施設に関し、OSHA は、2010 年 5 月 31 日でなく 2008 年 12 月 31 日までに工学的制御を導入した場合 29CFR 1910.1026(f) および (g) のマスク保護要件を強制しないことに同意しています。この合意書の適用を求める該当施設は、2006 年 11 月 30 日までに OSHA に対して、参加状況宣誓書を提出しなければなりません。

この「合意書」の適用に関心のある雇用者のための情報や修正条項についての詳しい情報は、OSHA のウェブサイトをご覧ください。https://www.osha.gov/pls/oshaweb/owadisp.show_document?p_table=FEDERAL_REGISTER&p_id=19009

重要なポイント

これらの 3 つの基準には、以下の要件を示すものです。

• 暴露の判定
• コンプライアンスの方法
• 呼吸保護
• 保護衣服および装備
• 衛生区画および実施方法
• 医学的監視
• 従業員に対する六価クロム Cr（VI) の危険性の周知
• 記録管理
• コンプライアンス日
• 規制区域および維持管理 (一般業種のみ)

航空機や航空機用大型部品の塗装における Cr(VI) の暴露は、1 m3 あたり 25 µg 以下です。 PEL の暴露を下げるために呼吸保護具の使用が求められます。
この 3 件の基準の範囲外とされる領域

• EPA あるいはその他の連邦政府機関規制下の殺虫剤散布中に起こる暴露
• ポートランドセメントへの暴露
• 予想される使用条件では、8 時間 TWA で 1 m3 あたり 0.5 µg 以下であることを示す客観的なデータを雇用者が持っている場合

雇用者は、ホルムアルデヒドや鉛の場合 OSHA の保健基準では許されていましたが、PEL のコンプライアンスを満足するために作業員を別の仕事に転換することはできません。
一般業種、建設、造船の規則や要件は、別個の基準があるにしてもよく似ています。

呼吸保護へのコンプライアンス

基準によりますと、呼吸保護は次の時作業員に対して雇用者が提供しなければなりません。

• 工学的制御よび作業手順制御を取り入れ導入するために必要な期間
• 工学的制御よび作業手順制御を取り入れた作業が現実的でない場合
• 工学的制御よび作業手順制御を取り入れた作業であっても、暴露を PEL 以下にするためには不充分である場合
• PEL を超える暴露での作業が年間 30 日未満であり、雇用者が工学的制御を導入しないと決定した場合
• 緊急時

マスク使用が求められる場合、雇用者は、29 CFR 1910.134 に沿った呼吸保護プログラムを確立しなければなりません。

Moldex^® による解決方法

• Moldex^® では、Cr(VI)（8 時間 TWA で 1 m3 あたり PEL の 10x または 50 µg まで） からの保護として使い捨ておよびハーフマスク (N95、R95、N100、P100) を各種取り揃えております。
• Moldex^® はまた、29 CFR 1910.134 に沿った呼吸保護プログラムの設定の支援を行うことも可能で、これは、上記の「重要なポイント」に挙げられた追加要件の多くをカバーするものです。
• マスクは、暴露レベルを PEL 以下にする工学的制御が求められていないエアロゾル業界では特に重要です。 PEL 以下にするためにマスクを使用することができます。

Cr(VI) の暴露の可能性の最も高い環境

• ステンレスや Cr(VI) 塗装面の溶接
• 化学工業 [Cr(VI) は、顔料、金属めっき、化学合成で触媒として使用されます]
• 電気メッキ
• その他の表面コート処理
• ステンレス製造
• 造船所
• 建設
• その他の一般業種
• 航空機関連の塗装作業

これらの問題に関するご質問は、技術サービス部 +1 800-421-0668 x 512/550 まで電話でお問い合わせください。 

追加情報

https://www.osha.gov/pls/oshaweb/owadisp.show_document?p_table=NEWS_RELEASES&p_id=12881
https://www.osha.gov/Publications/OSHA_small_entity_comp.pdf

警告： この技術概要に含まれている情報は、期限付き情報であり、Moldex 社の知る限り上記の日付において正確なものです。また、包括的なものではありませんし、Moldex の製品に添付されている警告や使用方法の代わりとして使用することを意図したものでもありません。米国外では、適用される法規制等をご確認ください。

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